狛江市に郷土資料館を作ろう。先月、発足した発起会には市内の歴史家や教育界の方々、超党派の市議会のみなさんが集結しました。泉龍寺の菅原昭英仏教文庫館長も公的な「郷土資料館」の必要性を強く訴えるお一人です。
「狛江百塚」ともいわれる狛江市の古墳。そこから出土した古代中国や朝鮮半島とのつながりを示す鏡などの貴重な文化財は現在、東京国立博物館で管理され、地元狛江では展示会を行うこともできません。菅原館長はコマラジでのご出演にあたってこのようにおっしゃいました。
「亀塚のこともありますが狛江は日常生活の身近なところで楽しめる歴史が転がっている。身近な文化財は世界とつながっている。市民の皆さんにお気づきいただくチャンスができる。亀塚は中国の古い時代とつながっている。現代でいえばこんな例もある。じゃがいもの<男爵いも>は狛江で唯一の旅館、川田旅館の川田龍吉男爵が北海道の風土がスコットランドに似ていることを知り、英米の種苗商から11種類の種ジャガイモを輸入。この中にアイリッシュ・コプラ―と呼ばれる品種があった。アイリッシュ・コプラーは北海道の気候によく合い大きく成長した。のちに「男爵いも」と名づけられたアイリッシュ・コプラ―は日本のジャガイモの代表品種となった。こんな近代史のエピソードも含めて子供のころから身近な歴史を肌で感じ取ってほしい。資料館を作るのは機が熟している」
泉龍寺さんといえば狛江市北口に広がる弁財天池の特別緑地保全地区があります。北口の開発によってこのエリアは道路などに変わる予定でしたが住民の強い希望により狛江市の中心地に癒しの空間が残されたそうです。そんな経緯についても郷土資料館で展示してほしいと思います。狛江市民共有の財産が残ったわけですから。