狛江市にも大きな影響があるニュースが飛び込んできました。
おととし10月 調布市の住宅街で「東京外かく環状道路」のトンネル掘削工事の影響で道路にぽっかり穴が開き、住宅の壁に亀裂が見つかったのを覚えていらっしゃると思います。実はこの工事 狛江市東部を流れる野川周辺の14世帯の地下でも行われてきました。周辺の住民が 国と東日本高速道路などに仮処分を申し立てた裁判で28日、東京地裁は一部区間の工事の中止を命じる決定をしました。
狛江市東部の14世帯の地下でもこれまで行われてきた「シールドマシン」での工事は再開できなくなりました。
工事の中止が命じられたのは「東京外かく環状道路」=「外環道」の東名ジャンクションから中央ジャンクションまでの区間です。
外環道は東京 世田谷区と練馬区を結ぶ16キロの区間で地下の掘削工事が進められていましたが、おととし5月、建設予定地の周辺住民たちが「シールドマシン」という巨大な掘削機で地下深くを掘り進める方法には問題があるとして、国と東日本高速道路などにトンネル工事の中止を求める仮処分を申し立てました。
その後、おととし10月、東京 調布市で道路の陥没が見つかり、東日本高速道路は工事を中断し掘削工事が要因の1つと推定されるという分析結果を公表しています。
外環道の工事は「大深度地下」で作業が進められてきました。「大深度地下」とは地表から40メートル以上の深さの地下のことで、大都市の地下空間を活用できるよう法律で定められています。
大深度地下の利用は公共の利益となる事業に限られ首都圏、中部、近畿の一部区域が対象です。開発に当たっては基本的に用地の買収や土地の所有者への同意は必要ありません。したがって狛江市14世帯の皆さんにも同意を求めることなく工事が行われてきたと思われます。野川では工事が行われてきた地域を中心に気泡が浮き上がることがあり地元周辺では不安が広がっていました。